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通勤途上に出会ったほっこりエピソードについて

こないだ休日出勤で会社に行くのに電車に乗っていたら、新宿から小汚めのおっさんが乗ってきてわたしの隣の席に座った、わたしも大概小汚い格好をしてるけど、そのおっさんのほうがもっと小汚かった。おっさんは既に空と思しきのどごし生の缶を足元に置いて、未開栓のスーパードライの缶を手に持ち、ゴキゲンな様子でなにごとか話しかけてきたけど、わたしはイヤホンをして音楽を聞いていたのでよく聞こえなかったし、あまり係わり合いになりたくなかったので、適当にうんうんうなずいてあとは無視した、いくら酔っ払いでも戦ったら勝てないと思うのでおとなしくしておることにした。おっさんは立ち上がってスーパードライを開栓、一口飲んで「うまあああい!スーパードライ、うまあああい!!」と寿ぎの絶叫をし、また座って、わたしとは反対側の隣の席の兄ちゃんに話しかけた。兄ちゃんは速攻席を立って逃げた。わたしはそのままおっさんの隣に座って本を読むふりをした。おっさんは田中角栄を称揚しはじめた。なにを言っているのかわからないが角栄を称え、日本列島改造論を称えているようだ。そして君が代を歌い始めた。するとわたしの隣にいた若めのおっさんが、腕を伸ばしてわたしの膝越しに小汚いおっさんの膝を軽く叩いて「あんまり騒いだらダメだよ」と優しく注意した。わたしに無視され、隣の兄ちゃんに逃げられた小汚いおっさんは、かまってもらえたのが嬉しかったとみえて、その若めのおっさんの手を握った。本を読んでるふりをしているわたしを挟んで固く交わされる握手。どうしよう。これでは電車を降りられません。しかし若めのおっさんは穏やかに小汚いおっさんを諭し、小汚いほうのおっさんは君が代を歌うのをやめ、上機嫌で、「じゃあ、ちょっとあっち行ってくるわ」と言って今度は中国共産党を罵りながら、わたしがいるのとは逆方向の車両に向かって歩いていった。わたしはおっさんがゲロとか吐かなくてよかったわーと思いながら目的の駅で下車しました。ピース。

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