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結婚パーティー的なことをしようかな、と思ったので、とりあえず参考までにゼクシィを買おう、となったのですけど、ゼクシィを書店で買うことができない、よく考えたらわたしはファッション雑誌すら恥ずかしくて買うことができないまま大人になった恥ずかしがり屋さんですから、ゼクシィとかまじむりだわー、というわけでアマゾンで買ったのですが、アマゾンで注文をする時ですら、ゼクシィ単品では注文できないので、ユリイカ斎藤環の本と小倉千加子の本と笙野頼子の本を一緒に注文しました、フェミニズムと精神分析と純文学を投入しなければ精神の均衡がとれないくらいゼクシィ購入という行為はハードルが高いのです。事実、届いたゼクシィをちょっと読んだだけで意味がわからなくなりもう死ぬ!たすけて上野千鶴子先生!となって一緒に届いたユリイカに載ってる上野千鶴子先生の対談を読んで九死に一生をとりとめた次第です。
わたしは子どもの頃から「将来のゆめはお嫁さんになること」みたいなことを一度も思ったことがないので、そういう意味において結婚には全く興味がなかった、あくまでも他人事としての結婚という事象については人並みならない興味があったので、関連書籍をたくさん読んだけど、結婚に関して当事者になるという事態は、あまり想定していなかった。端的にいうと、ゼクシィに表象されているようなものについての興味が全然ない。
ゼクシィを読んで思ったのは、「あーわたしは女に生まれて本当によかったなあ」ということです。なんでかというと、女であるが故に「べつに結婚式とかきょうみない。指輪とかいらないし新婚旅行も不要、お金もったいないし」と表明しても別に誰にも何にも言われないけど、これが男だったらとんでもないドケチ男として罵倒されるおそれがあるからです。単なる価値観の表明でしかないのに、ケチで経済力のない男、というレッテルを貼られる可能性があります。
そもそもわたしは結婚関係にどれくらいお金がかかるかとか全然知らなかったんですけど、ざっと見た感じだと結婚式・披露宴に150万から300万、指輪一個15万、婚約指輪と結婚指輪をそれぞれ二人分買ったら全部で60万ですし、新婚旅行に海外へ5日間行ったとして一人最低10万はかかるでしょうから二人で20万から30万、このほかに結婚を期に一緒に暮らして家具や家電を一通り揃えるとなるとマンション借りるとしても敷金礼金等初期費用だけで30万から50万くらい用意しなければなりませんし最低限必要な家具や家電を揃えるだけで安くても2、30万はかかるでしょう。ゼクシィによれば結婚式費用はご祝儀で回収しても本人の持ち出しが100万くらいは必要なようです。
わたしが不思議に思うのは、男でも女でも、これくらいの金額をポンと出せるような人がそんなに沢山いるものだろうか、ということです。みんなそんなにお金を持っているんだろうか。わたしだったらポンとはいかなくてもギリギリなんとか捻出できる、という感じです。しかしギリギリなんとか捻出してすっからかんになってしまうと今後の生活が心配です。
たぶん、結婚式をこだわってやりたいという気持ちが強いのは女性のほうだと思います。一体どうしてそうなのか?ということはとても興味深いのですがよくわかりません。でも結婚式の中には女の子が好きそうなものが確かに集約されています。わたしはかなり少女趣味な女なので、日常からパフスリーブやフリルやレースのついた服を恥ずかしげもなく着ていますがそういう感性の人間からすると結婚式にまつわる諸々の意匠はもう夢のような世界ですしそこに身を置きたいという欲望はとてもよくわかります。でもそれは結婚そのものとは別に全然関係のない欲望です。しかしその欲望と結婚そのものの境界が曖昧になっている女も多いのだと思います(あとジェンダーフリーという観点からいくとそうした「かわいくて美しいキラキラしたもの」に対して女の子が強い興味を持つ、という感覚そのものが、教育によって作られている可能性、も指摘できるわけだけどそれは措く)。
結婚とか結婚式について、かなり実存まで賭けてしまっている女、というのもいっぱいいるのだろうし、そこまでいかなくても普通に儀礼としてやりましょう、という女もいるのでしょうけど、そこで問題になってくるのがお金のことだと思うのです。金がある人は別にいいのですけど、そんなにお金ないよ、という人。特に男性。
別に結婚費用は男が出さなければならないわけではありません、でも、金を持っていない女は多い。なぜ女が金を持っていないか、その理由は様々です、雇用の機会が均等ではないとか、いつか結婚するからそんなに稼げる仕事でなくてもいいやと思っているとか。そうでなくても何かと男が金を出すべきという雰囲気がある。その前提で、普通に結婚行事をおこなうと初期費用で200万300万は必要になる、ということを認識したときに、わたしが男だったらどう思うか。あ、別に、結婚とかいいです一人で困らないですし、とたぶん思う。花嫁が満足するような結婚行事を整えられるだけの経済力のある俺カッコイイ、と思えるタイプの男でなければ、そうなると思う。
結婚というのは人が生きていくことについての利便性を高める手段の一つであると思う。でも結婚行事にこれだけのお金がかかって、その費用の大部分は男が出すべき、みたいな認識が広く共有されているうちは、結婚なんかしなくていいや、とか、したくてもできないや、という人がどんどん増えるし子どもも生まれなくなるだろうなあ、と思います。若者が結婚しないので困る、みたいな立場の人は結婚行事についてのコンセンサスを解体する方向へ働きかけてみたらよいのではないでしょうか……。

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