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インターネットに日記を書くと女子力がアップするょ

最近インターネットをするといつも原発のことを調べてしまうのですが、どれだけ原発のことを調べても「いま日本まじやばい」という以上のことは理解できないため早く死にたい、という気分になるので、いま流行りの女子力のことを考えてみようと思います。女子力と原子力は字面は似ていますが違うものですし、女子力はジャンルとしては老人力に近いものだと思われます。老人力とは赤瀬川源平が提唱している概念で、加齢に伴う身体機能等の衰えを指して「老人力がついてきた」と表現します。従来ネガティブなイメージのあった老化現象を言葉の表現の上でポジティブに捉える、という試みだとわたしなどは解釈しております。
翻って女子力とはどういうものか。誰がいつ提唱して生まれた概念なのかは知りませんが、少なくとも十年前には聞かない言葉であったと思います。用法としては「女子力アップ☆」「女子力向上☆」のように、上昇させるべきものとして語られることが多い印象です。
わたしが女子力について考えるときに、いつも思い出すのは「これができていると「女子力」が高いと思うことランキング」です。以下に内容を抜粋します。

●一年を通してムダ毛処理を怠らない
●座っている時の足は常に揃った状態
●着る服に合わせてメイクを変える
●浴衣の着付けができる
●飲み会の時さりげなく皿を片付ける
●ブラとショーツは常にセットではく
●ポケットティッシュ・ウェットティッシュを常に携帯している
●カバンの中には裁縫道具
●定期的にネイルケア
●家着にも気を抜かない
●お昼のメイク直しは欠かさない
●食後の歯磨きを怠らない
●飲みの席では、進んで料理を取り分ける
●ごみ出しや近所への外出も、すっぴんでは出かけない
●シーンなどによって香水を使い分ける
●月に一度は美容院に通う
●オフィスの植木に率先して水をやる
●月に一度はエステに行く
●最新の化粧品は常にチェック
●絆創膏を常に携帯している
●一年を通してペディキュアを塗っている
●鍋料理のとき、まめに灰汁を取る
●髪のセットに毎日20分以上かける
●毎日体重計に乗る
●帰宅前のメイク直しは欠かさない
●寝る前に毎晩アロマオイルをたく
●デスクワーク時にひざ掛けを使う
●ハンドクリームはちょっと高価なものを使う
●冬でも薄着
●職場や学校にも5センチ以上のヒールを履いてくる

これを初めて目にしたとき、この中で自分に当てはまるものが「食後の歯磨きを怠らない」しかなかったのでびっくりした、ということは以前にも書きましたが、数年経った現在でも同様です。
「女子力」の明確な定義はないと思いますが、一般的には上記のような行動をとることが「女子力が高い」とされていると考えて差し支えないと思います。しかしこの「上記のような行動」というのは、一体なんでしょうか。大雑把に捉えると「いつでも外見を美しく保つ努力をし、周囲に対する気配りを忘れず、裁縫道具や絆創膏を持ち歩くことにより非常事態が発生しても従来女性の役割とされることの多かった裁縫や看護の部分で対応することのできる女」というのが女子力の高い女ということでしょうか。
女子力というのはいうまでもなく「女らしさ」の言い換えです。「女らしさ」という言葉がフェミニストによって狩りつくされてしまったので、「女子力」に転生したのでしょう。しかし最早誰も「女は生まれながらにして女子力を身につけている」とは考えていません、いや、生まれながらにして備わっている要素ではないからこそ「○○力」という名称なのではないでしょうか。「女子力」とは不断の努力の末、後天的に獲得することのできる「力」なのであり、「女らしさ」は「女子力」に転生する過程で「女らしさとは女性が本来持っている特性である」という根幹を捨てざるを得ませんでした。そう考えると、「女子力」という言葉の台頭は、女のジェンダーフリー化において、ひとつの大きな成果の表れなのだと思います。
そして「ひとりでワンカップ酒を飲むことで女子力がアップ」「ひとりで吉野家でメシを食うことで女子力アップ」等々の従来オッサンのものとされてきたような行動まで「女子力」という概念に取り込むことにより、「女子力」がどんどん脱構築され、ついには雲散霧消することでしょう。そんな日が来ることを楽しみにしています。

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