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最近のインターネットでは、何者かになるのならないのなりたいの、みたいな話が多くて面白かったのですが、わたしも若い頃は人一倍、何者かになりたかったほうの子でした、わたしの「何者かになりたい欲求」はマジで半端なかったのですが、持って生まれた才能が何もなかったので、努力をするしかなく、十代半ばから二十代前半までは「何者かになるための努力」に生活の大半を費やしていました。努力の甲斐あって、周りからは「才能があるのでは?」と指摘されることもありましたが、才能がないことは自分が一番よくわかっているので、たぶん他の人でも同様の努力をすれば獲得可能な範囲の能力だろう、と思いました。
しかし二十五歳くらいになるとだんだん「何者かになりたい欲求」が薄れてきました。大学を卒業してすぐ一人暮らしを始めたのですが、毎日の生活を成り立たせていくことだけでも結構大変だったので、正直「何者かになりたい」とかそれどころではなかったのかもしれません。二十四歳まではフリーターだったんですけど、正社員の仕事に転職しようかなあ、と言ったら、当時の彼氏(バンドマン)にすごく嫌そうな顔をされました。バンドマンは「ずっとインディーズでもいいしスタジオミュージシャンでもいいしライブハウス勤務でもいいからそういう仕事がしたい、音楽関係でなくてもデザインの仕事とかならしてもいい、普通の会社員にはなりたくない」と言っていたので、恋人が普通の会社員になるのが嫌なんだろうなあ、と思いました。
バンドマンと破局したあと、わたしは普通の会社員になりました、若者が憧れるような職種ではなく、華やかというよりは泥臭い職種で、最初のうちは仕事そのものがとても大変だったので、もうすっかり「何者かになる」とかはどうでもよくなり、仕事を片付けることと仕事で溜まったストレスを発散するだけの生活になりました。そのうちに「何者かになりたい」とかわざわざ言わないタイプの男と出会って結婚したので、わたしの「普通」は更にパワーアップしました。今の将来の夢は、貯蓄をして埼玉県に不動産を買うことと、子供を二人くらい産むことです。「何者かになりたい」みたいなのは若いうちに存分に済ませておくと人生が捗るなあ、と思いました。

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