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「シン・ゴジラ」を観に行きました

このところ二ヶ月か三ヶ月くらい、夫の仕事が忙しく、土曜は夫が仕事で私がワンオペ、日曜は夫が仕事あるいは家の用事で家族揃って外出、ということが続いており、家事からも育児からも解放されて数時間でも一人の時間を得る、ということが全くできず、心身共に疲れ果てていたのだけど、先日7月29日、夫が「明日は休みになったから好きに過ごしていいよ!ところで今夜レイトショー観に行ってもいい?」と言って「シン・ゴジラ」を観に行った。夫は、こういう、翌日が休みかつ妻に一人時間を確保する予定の金曜日は、しばしばレイトショーを観に行くのだけど、今回もそのように映画館へ出かけて行き、帰ってきて「すごい面白かったよ、あれはネジ子ちゃんも好きなやつだよ、明日はゴジラを観に行くといいよ」と言った、私は、せっかくの久しぶりの休みだというのになんでわざわざゴジラを観に行かなきゃならんのか、と思った。

私は映画を観るのが苦手なので、普段殆ど映画を観ないし、映画館にも殆ど行かない。だから夫も私に映画作品を勧めてくるようなことは滅多にない。なので、珍しいなあ〜、と思った。しかもゴジラである、私は特撮にもゴジラにも関心がないし、庵野秀明が特別好きなわけでもない、エヴァは、なにしろエヴァ世代(テレビ版のエヴァが放映された当時中2だった)だから、一通り観ているけど、別にエヴァが大好き!というわけではない。

そんなわけで、ゴジラを視聴する積極的な理由は何もなかったんだけど、インターネットでは初日に観に行った人が「ゴジラ最高」みたいなことしか言ってないし、以下のレビューを観て「これは本当に私の好きなやつでは?」と思った。

超映画批評「シン・ゴジラ
これがアメリカ映画ならば、主人公なりヒロインなりが出てきて、強力なリーダーシップをふるい、オタク然としたIT技術者が画期的なサイバー攻撃を仕掛ける、なんてお定まりの展開になる。つまり「個」の能力によって事態を切り開くわけだ。
ところが「シン・ゴジラ」は違う。主人公らしき人物も、個性的な技術者や学者も出てくるが、彼らは決して「個」で活躍することはない。それぞれ所属の各省庁だったり、内閣だったり、あくまで「塊」として、ひとかたまりとして力を発揮する。

これは……篠田節子の「夏の災厄」だー!!!

夏の災厄 (角川文庫)

夏の災厄 (角川文庫)

東京郊外のニュータウンに突如発生した奇病は、日本脳炎と診断された。撲滅されたはずの伝染病が今頃なぜ?感染防止と原因究明に奔走する市の保健センター職員たちを悩ます硬直した行政システム、露呈する現代生活の脆さ。その間も、ウイルスは町を蝕み続ける。世紀末の危機管理を問うパニック小説の傑作。

「夏の災厄」は私がエンタメ小説の中でも一番目か二番目に面白いと思っている小説である(ちなみに一番目か二番目を競り合っているもう一つの作品は同じく篠田節子の「仮想儀礼」である)。なにしろヒーローが登場しないところが良い。私はかっこいい名探偵が登場して超人的な能力で事態を解決する、みたいなやつは全然好きじゃないのである。「夏の災厄」はそういうヒーローがいなくて、保健所の職員だとか町医者だとか、普通の人が集まってそれぞれの知識と地道な調査によって事態が解決する。一番盛り上がるところが、保健所の係長だか課長代理だかが、役所の予算の都合をつけて、予防接種実施の書類を作成し、課長のハンコならここにあるぜ、と言って勝手にハンコを押しちゃうシーンである(今更誰も読まないだろうと思ってネタバレしてすみません)。こういう小説!こういう小説がもっと読みたいのよね〜!と思っているのだけど、大抵のエンタメ小説は名探偵しか出てこないから、しょうがないなあー、と思っていた。そんな私にこの「シン・ゴジラ」である。数ヶ月ぶりの、貴重な、しかし何もやる気が起きない、お母さんのお一人様時間の使い方として、評判のいい娯楽映画を観に行くのも良いのでは?と判断し、近所の映画館に出かけて行った。

そしたらもう、めちゃめちゃ面白かった、この映画のすごいところは、映画のこともゴジラのことも特撮のことも全然わからない素人の私が見てもすごい面白いところだと思う、ゴジラの過去作については「小学生の頃に観たことがあるかも?」というくらいで、正直シン・ゴジラを視聴するまで私の人生にゴジラは全く何の関わりもなかったのだけれど、シン・ゴジラ視聴後はゴジラのことしか考えられなくなっている、普通に見ているだけでも面白いのに最終的に「がんばろう日本!」という気持ちに、本当になる。シン・ゴジラは組織で頑張る話だけど、それは決して個人が無視されているのではない、みんなが持ち場で頑張ったから未曾有の危機を切り抜けたぞ!という話だ。日々、自分の持ち場で頑張っている人には、刺さる物語だと思う。あと、ゴジラのソフビ人形とプラレールの山手線が欲しい、みんなゴジラ見て◯◯◯◯◯◯◯ごっこしようぜ!!!
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