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テロリズム

朝、会社に行ったら、自分の席のまわりでおじさんの加齢臭がした。しかし近くの席には加齢臭がするような人はいないし、なんだろう?と思いながら仕事をしていたが、匂いは一向になくならない。よくよく嗅いでみるとそれは加齢臭のような匂いの香水のようでもある。こんな匂いの香水を好んでつける人がいるのか。隣の席の人だろうか。わたしの隣の席の人は、以前、うちの押入れみたいな匂いを漂わせて仕事をしていたことがあって、半年くらいしまいっぱなしだった服を出してきてそのまま着てきたのかしら?オシャレな人なのに……と思っていたんだけど、どうもそれは香水の匂いのようで、こんな押入れ臭い香水をつけるんだ!と驚いたし、その匂いをわたしの鼻はカビの匂いだと判断していたから、くしゃみがとまらなかった。でもわたしには押入れの匂いにしか思えない香水も、彼女にとってはいい匂いなんだろう。この加齢臭も、つけている人はよかれと思ってつけているのだ。不思議なものだ。でもわたしもお気に入りの香水をつけていて、母親に「アンタ虫よけスプレーの匂いがする」と言われたことがあるから匂いの好みなんて人それぞれなのだろう。
それにしてもこの加齢臭は鼻につく。仕事に集中できない。トイレの個室に入っても匂いがする気さえする、もしかして自分が加齢臭なのか?さんざん自分の服を嗅ぎまわって、半袖シャツの左の袖に香水がついているのだと判明した。なんと、加齢臭の源が自分だったとは!
でもどうしてこんなところに匂いがしみついているのだろう。電車の中で人にぶつかったりしただろうか。仮に肩がぶつかっただけで他人の香水がこんなにしみつくだろうか。或いは誰かがわたしの肩に香水を意図的につけたのだろうか。そんなテロルがあるだろうか。一日中不愉快であった。

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