「映画魔法つかいプリキュア!奇跡の変身!キュアモフルン!」の話をします
前回のブログで「魔法つかいプリキュア!」が大好き、ということを書きましたが、
http://nejiko.hatenadiary.com/entry/2017/04/12/165819
今度は「映画魔法つかいプリキュア!奇跡の変身!キュアモフルン!」の話をします。
要するに魔法つかいプリキュア!は劇場版も素晴らしかったんや、という話なのですが、なにしろモフルンがプリキュアになる、あの、ただでさえかわいいぬいぐるみのモフルン、歴代プリキュアシリーズの妖精枠の中でも抜群にかわいいモフルン(モフルンは妖精ではないけど、枠としては妖精枠)が、プリキュアに⁈モフルン、女の子だったのかよ……!という衝撃、一体どんなプリキュアになるのか、あのモフルンの声も違う声で演じる感じになるんじゃろうか、そもそもモフルンは本当に女の子なのか、そんな私の懸念を、キュアモフルンは軽々と飛び越えた存在だった、モフルンは男でも女でもなく「性別=モフルン」、声もぬいぐるみの時と同じモフルンの声、擬人化しても「あっこれは完全にモフルン……」とわかるデザイン、大人っぽい雰囲気のミラクルやマジカル、フェリーチェに対して背は小さく手足は大きく幼い顔でロリなのかショタなのかわからない完全無欠のかわいらしさ、もうキュアモフルンのデザインだけで本当に尊い……。
そして物語もすごく尊い、これはモフルンとみらいの絆の物語、まっすぐ過ぎて危うささえ感じさせるみらい、無茶するみらいが心配なあまりに怒るリコ、徹頭徹尾アホかわいいはーちゃん、この映画でははーちゃんのアホかわいさがすごい、お願いごとを聞かれてリコが「私は魔法の本が欲しいな」というとはーちゃんも「じゃあ私もそれー!」と言って流れ星に「魔法の本魔法の本魔法の本……」と唱え、願いの石に願うときには「魔法の本百冊魔法の本百冊魔法の本百冊……」と唱える、アンタ別に魔法の本読まないだろ、という感じなんだけど幼児がなんでも親の真似をしたがるみたいにリコのお願いを真似するはーちゃん、でもそれはリコの願いを代わりに叶えたい、というわけではなくて真似して言ってるうちに本当に自分の願いになっているのがポイント、みんなで箒で飛んでいてもはーちゃんだけ大股開きだったり、幼児性と変身後の女神性のギャップがよりはっきり描かれている感じで本当にかわいい、みらいとリコとはーちゃんは仲良し三人組で同じようにプリキュアに変身するけど、その関係性はあくまでもみらいとリコがいて、はーちゃんがいる、という感じ、みらいとリコは痴話喧嘩みたいな喧嘩をするけど、はーちゃんに対しては叱ったりたしなめたり諭したり、やっぱりはーちゃんは二人の娘なんだわ、という均等でない関係性を描いている魔法つかいプリキュア!が大好き……。
そしてダークマター、ダークマターの持つ物語は切ない、なにも悪くないのに排斥されて世界を憎んでいるダークマター、ダークマターと拳で語り合うキュアモフルン、キュアモフルンとダークマターのタイマンがすごくいい(このときリコが捕らわれているのでみらいはプリキュアに変身できず、キュアモフルンとダークマターのタイマンが実現しているんだけど、みらいとリコが揃わないと変身できない設定を逆手にとっていつもプリキュアに守られていたモフルンがみらいを守って戦う、という構図が成立しているのが素晴らしい)、キュアモフルンは強いだけでなく戦闘の仕方がテクニカルで面白い、キュアモフルンは強くかわいく博愛と寛容の人、ダークマターの悲しさ寂しさを理解して受け入れようとするキュアモフルン、全てのお子様に見てほしい愛の物語……。
ちなみに我らが校長先生も大活躍、ミラクルライト(劇場で子供だけ貰えるペンライト)を振ってプリキュアを応援する以外なんの役にも立たない校長、お前は映画館にいる女児と同じ立場なのかよ、プリキュア映画において、この「ミラクルライトを振ってプリキュアを応援しようと呼びかける役」は本来ならばモフルン的な妖精枠の役割なんだけど、今回はそのモフルンが戦っているので校長先生が、皆ミラクルライトを振るのじゃー!プリキュアがんばれー!と呼びかけることになってしまった、校長先生は魔法つかいプリキュア!のヒロインなので適切な役回りだと思います!
この映画、「モフルンがとても人気でおもちゃもよく売れているのでモフルンがプリキュアになります」という企画から始まったそうです。
そういう完全に商業的な意図で決定された「モフルンがプリキュアに変身する」という事態を、このような美しい物語に落とし込めるなんて、本当にすごいな、と思います、あと本編最終回では劇場版のキャラクターが画面のすみっこに映ったりする演出があったけど、キュアモフルンは出てこなかった、モフルンがプリキュアに変身するための文脈をきちんと作ったから、それを壊して本編にチラッとでも登場させるということはしなかったんだな、と思うと、本当に大事に作られていると思う、キュアモフルンはそんな奇跡のプリキュア、「魔法つかいプリキュア!」を見たことないけど見てみようかな?という人はまずこの映画を見てください、大好き!!!