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連休中、実家に帰ったら、弟に「部屋の本を早急に処分せよ」と言われました、実家には弟とわたしの個室がそれぞれあったのですが、いまはなぜか弟がわたしの部屋で寝起きしており、本棚に置いたままの、わたしが若い頃に読んでいた数百冊の本を、邪魔だから片付けよ、というのです。人の部屋を勝手に使った上に人の荷物を邪魔とか言われても、と思ったのですが、戻るつもりのない実家に私物が残っているというのはわたしとしても気がかりであったし、かといっていま住んでいる自宅にこれ以上本を持ち込むことはできないので、実家の本はあらかたブックオフに売る(田舎なのでまともな古本屋がないのでブックオフに売るしかない)、ということにして、売ってもいい本と売るのが惜しい本をよりわけました。実家に残っている本というのは大体高校生から大学生の頃に買って読んだもので、九割方は日本の近現代の小説なのだけど、人生で一番遊び盛りの時分にこれだけの物語を読まなければならなかったというのは、だいぶ、かわいそうな子だったのでは、と思いました。どうせ読むならもっと知識が得られそうなものを読めばよかったのに、小説が好きだったので小説ばかり読んでいたし、物語が好きというよりうまい文章を読むことが好きだったので、文章の面白い作家の本とかが好きでした。
関係ないけど今の会社に入るときに履歴書の趣味のところに「読書」と書いたら絶対に何を読むのか問われるはずなので、そのための回答をあらかじめ考えよう、と、一生懸命「25歳文系女子の転職シーンに最も適切と思われる『好きな作家』は誰か」と考えた末、「幸田文なら間違いない」と結論、実際にそのように答えたところ、面接をしたうちの会社のオッサンは幸田文を知らなかったので、わたしの熟考は全く意味がなかったけど、会社には入れたのでよかったです。次に転職することがあったらまた「好きな作家は幸田文です」と言おうと思います。でもわたしが今後転職するとして、文芸や出版に関わる会社にいくことはまずないから、おそらく次回も幸田文はなんの効果も発揮しないと思うので、それだったら「宮本百合子」とか言ったほうがスリルがあって面白いかも、と思います。面接の人が右翼や公安だったら採用されません。

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